明日(2013年4月6日)は、天候が荒れるらしい。
21時35分に強風注意報が発令された。
今年の但馬は、例年より桜の開花が早いように思う。
しかも、一斉に満開である。
かの評論家の小林秀雄は、桜に取り憑かれていたことは有名である。自宅の庭にもしだれ桜があったそうで、亡くなる前年に入院したときは、あまりに花見を切望するので、週末に主治医が帰宅を許したそうである。しかし、前夜の暴風雨でほとんど散ってしまったそうであるが、ほとんど散ってしまった桜を残念がることなく、眺め、主治医にも何度もお礼を言ったそうである。翌年の桜が咲く前の3月1日に小林秀雄は亡くなる。本人が、散ってしまった桜をどう見ていたのか、何も書き残されたはいない。おそらく、小林の評論の世界では、満足した花見をしていたに違いないと思うが、それを言の葉として書きあわすほどボクには文才がない。
実は、この小林秀雄の父豊造は兵庫県出石町の在とされている(郡司勝義著『小林秀雄の思ひ出 その世界をめぐって』(文藝春秋、1993年))。出石町(兵庫県豊岡市)は、城下町で見事な桜が各所にある。
先の記事にも書いたが、東大初代総長の加藤弘之、粛軍演説の斉藤隆夫の生誕地である。今は、大河ドラマで取り上げられている川崎尚之助の生誕地でもある。
小林秀雄の本籍地の出石町鉄砲町は、大きな駐車場があるが、その横には、ボクの一押しのハム屋さん(但馬の郷)がある。
おそらく、明日の朝には、一気に、多くの花びらが散っていると思うが、その後のも「花」を思い描ける自分がいるか楽しみたい。
コメントは受け付けていません。